ラブリーチェーンしみ抜きブログへようこそ!管理者の讃岐です。
本日のシミはウールのセーターに付いた血液のシミ。ウールと血液、実は似たもの同士。『えっ?』と思われる方もいらっしゃるでしょうが、その組成を考えるとそう不思議なことではないのです。それは…動物由来のタンパク質であること。
こんなふうにべったり付いていると、凝固してしまった血液を分解する【タンパク質分解酵素】が入ったしみ抜き剤で処置をするのですが、ウールやシルクはまさに動物性タンパク質の固まり。一緒に繊維を分解してしまう可能性があるので強すぎる酵素処理は御法度。
さらに、タンパク質はアルカリに溶ける!私たちが多用する酸素系漂白剤もアルカリ性。血液のシミには有効なのですが、やはりやりすぎると繊維の脆化が起こり、繊維が細くなってしまいます。
また、分厚く血液が固まっている場合、単純にバケツの中で漬け込むだけだと薬品類が奥まで届きませんので、一箇所ずつ酵素入り薬剤を塗って固まった血液を柔らかくした後、水性ガンで濯ぐことを繰り返します。つまり部分部分の処理を繰り返すことで『シミには強く、ウールには優しく』を両立させるのです。
はい、キレイになりました。薬剤の濯ぎ残しがないよう、優しい水洗いを行い、しみ抜き作業完了。
シミでお困りの際はご相談ください。