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弊社の『ウエット汗抜き』で使用している洗濯機が【月曜から夜ふかし】で紹介されてました!

しみ抜きブログ管理者の讃岐です。

今日は番外編で弊社の商品紹介!?

日テレ月曜深夜の番組、【月曜から夜ふかし】で、弊社の『ウエット汗抜き』で使用している洗濯機が紹介されました。取材を受けたのはウチじゃありませんが(笑)

この『ラグーン』、正式名称は【lagoon®アドバンスケア】と言い、スウェーデンに本社を置くヨーロッパ最大の家電メーカー・エレクトロラックス社の商品です。エレクトロラックスは国内のコインランドリーでも洗濯機・乾燥機が多数使用されています。

https://www.electrolux.co.jp/

弊社で導入したのは2年半前。

番組内では『日本に数台しかない』と言ってましたが、弊社が2年以上前に導入したというのにその後導入実績が両手の指の数以下なんて、流石にそれはないでしょう。数十台レベルで導入企業があると思います。弊社が参加している『衣類のしみ抜きさくら会』加盟店9社のうち、弊社と太田ドライさんで既に2台ありますし、取材を受けていた大阪のクリーニング店を加えれば3台。

でも、このシステムを導入しているクリーニング店が多くないもまた事実でしょう。数年前に大々的に展示会でアピールされたのですが、正直多くのクリーニング店の感想は『手間暇かければラグーンの機械を買わなくてもそれに近いことはできるよな、常考』だと思います。機械的要件(バケツでの漬け込み・二槽式洗濯機・昨今の業務用水洗機のソフトモードetc…)と、洗浄剤的要件(防縮効果を持つ洗剤と仕上げ剤)の組み合わせなので。

因みに弊社がラグーンを導入する前に使っていたシステムは、ワイシャツ洗いにも使う業務用洗濯機(ワイシャツを一回の洗いで150枚くらい洗える大型機)と、防縮剤たっぷりの洗剤&仕上げ剤でした。しかし防縮を重視した洗剤&仕上げ剤はかなりスベスベ度が高く、2つ折でハンガーに掛けたスラックスが配送中に滑ってハンガーからいくつも落ちてしまうほど。

ウール品の『縮み』は、水に浸かったことによりキューティクルが開いたウール繊維が一方通行の動きをする(植物のネコジャラシが逆さに握って手の中でモミモミすると上に上がってくるのを想像してください)ことが原因なので、『縮み』を防ぐ為に必要なのは、キューティクルを開かせないことと繊維間の摩擦を少なくして逆方向にも動けるようにすること。

その意味では以前使っていた洗剤&仕上げ剤は摩擦を少なくすることを重視しすぎだったように思います。メーカーに聞いた時は、なにやら滑る原因は原料のパラシュートの表面にも塗られる特殊シリコンだったとか。畳まれたパラシュートが摩擦の為に開かなかったりしたら即死亡。とにかく滑る特殊シリコンをクリーニングに応用したのだそうで。

ウエット汗抜きを始めた当初は圧倒的なスベスベの袖・足通しに満足していました。

しかし、ウエット汗抜きがお客様の評価を得て処理点数が増えるに連れて、大きい機械=洗濯槽内での大きな落差を使うことによる繊維へのストレスや、乾燥を急ぐと縮みのリスクが増加することに不満を抱くようになってきました。

ラグーンのシステムは、防縮性に優れなおかつ汚れを落とす効果の高い専用洗剤の性能・小さい洗濯槽による機械的ストレスの小ささという、洗濯機と洗剤の性能も大きいです。でもそれ以上に専用の乾燥機が高性能なのです!

月曜から夜ふかしの番組内では『スチームボックス』という静止乾燥機を使ってました。

でもこれじゃついたシワがそのままで、成型(プレス・アイロン)が大変なんですよ。通常、回転乾燥機を使うとかなりシワが軽減されるのです。しかし回転乾燥機は繊維を絶えず動かしながら乾燥するので、開いてしまったキューティクルによる縮みのリスクが爆上げ(^_^;)。その相反する回転乾燥機の欠点を克服したのがラグーンの乾燥機なのです!

具体的には、乾燥機に乾燥している衣類の湿度センサーが付いており、一番縮みやすい【完全乾燥】の一歩半くらい手前で乾燥を停めてくれるんです。絶妙に湿り気が残っているので、カピカピに乾いているより楽にシワ伸ばしができますし、何より乾燥機任せなのに縮まない。付きっきりで管理する必要がないので特殊技術も必要なく特殊洗いをパートさんの手で量産化することも可能です。 固まってるんだ

ま、仕上げ時に紳士上衣の肩パットやスラックスのウエストが乾ききってなくて、追加で自然乾燥やスチームボックスによる静止乾燥が必要なのは、【特急仕上げ】というお客様の要望を阻害する要素であり、難しい点なのですが…『早い・安い』と『安全・高品質』は両立しないものと半ば諦めてます。

昔から『安かろう悪かろう』という言葉があります。手抜きをして高いのは問題外ですが、手(=人件費)をかけて安いというのもまた問題。『サービス業』という括りではあっても通常よりかなり手をかけた品物に対して追加料金を頂けないのであれば、余計に手をかけた分はまんまボランティアとなってしまいます。今(2020年10月〜)の埼玉県の最低賃金は928円。一つの品物に10分手をかけて丁寧に仕上げをしただけでも、儲け一切無しでパートさんを最低賃金でこき使っても154円強掛かるのです。手間をかけないものは安い・手間をかけたものは高いという当たり前の原理ではありますが、手間とそれに対する報酬を放棄してクリーニング業界が『早く・安く』に傾注してしまったら、同時に『悪かろう』に傾いて行くでしょう。

正直、ラグーンのシステムは100万円近くかかる安くない投資です。でも、この確かな高品質を特殊な管理を必要とせずパートさんの手で実現出来るのは、クリーニングの可能性・将来性に繋がるものだと思います。

長々と語ってしまいましたが、結論は【月曜から夜ふかし】で取り上げられた【lagoon®アドバンスケア】による弊社のウエット汗抜き、超オススメです!

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