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ウールセーターの茶色いシミ

ラブリーチェーンしみ抜きブログへようこそ!管理者讃岐です。

さて、今日のしみ抜きはウールセーターの茶色いシミ。

ウール。これがなかなかの曲者。

ウールやシルクは、元をたどれば【動物性のタンパク質】。人の皮膚や髪の毛と同じようなもの。アルカリ性である漂白剤に弱いです。

髪の毛のブリーチも、「もっと明るく、もっと白く!」と短期間で何度も繰り返しやると、髪は傷んでしまいます。ただ、髪の毛ならば抜けて生え変わった毛にはダメージはありませんが、毛糸の場合ダメージを受けた糸がもとに戻ることはありません。漂白しすぎると糸がやせ細り、脆くなって糸は切れてしまいます。

このような薬剤の特性と生地素材の特性、それを理解していないとクリーニング事故になってしまいます。

大手のクリーニングチェーンなどではしみ抜きがあまりお上手でないことが多いです。その理由の一つに、しみ抜き工程自体がパートさんの仕事で、そこに薬剤・素材の専門知識をしっかり勉強した人が従事していないから「怖くてシミを追い込めない」という事情もあると思います。だからウチでは有料しみ抜きで預かったものは普通の品物と一緒くたにせず別渡ししてもらい、ワタシがしみ抜き処理を行ってから洗浄・仕上げを行います。たまに有料しみ抜き品を普通の品物と一緒くたにされちゃってそのまま仕上げまで流れて行ってしまうこともあるのですが…┐(´д`)┌

と言う訳で危険な橋を渡りつつ明るいレモン色程度まで薄くなりましたが、これ以上は漂白剤でも薄くならない様子。効かないのに漂白剤でガンガン攻め続けると最悪穴が開きそう。

仕方がないので黄色の反対色(紫色)をかけて、黄色味を抑えて終了。

シミでお困りの際はラブリーチェーンにご相談ください。

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