久々の旅ブログです。ってまた喜多方かいっ!
時は5月のとある木曜日。大学時代のお友達がワタシの木曜休みに都合を合わせてくれました。
この友人は大学時代のサークル(放送研究会)の同期で、鉄道やラーメンも好きなワタシと嗜好が似通った男。そして旅の面では昔からワタシなどより軽快なフットワークであちこちを旅していた、いわば旅の先輩。コロナ禍でなかなか会えなかったので久々の再会。
集合場所は圏央道菖蒲パーキングエリア。ここ実は乗り合わせて出かけるのに良いスポット。詳しい理由はあえて省かせていただきますが、とても便利な場所です❤
しかし、午前3時に菖蒲PA集合にしたのですが、びびった!
この大型トラックの多さよ。白線も守られてないし。ちな、写真二枚目の真ん中に申し訳なさそうに停めてあるのが自車。よくよく見れば本線に向かう道すがらの路肩とかにもトラックびっしり。
納品までの時間調整なのでしょう。倉庫や工場に入出荷レーンが無限にある訳では無いので、各運送業者さんは納品時間を指定されています。だけど万一事故渋滞などに巻き込まれて納品時間を守れないとペナルティ。かと言って早く出発しても早く納品できるわけでもなく、工場や倉庫が待つ用の駐車場を用意してくれている訳でもない。だからこんな風にPAを納品待ちの駐車場にしちゃうんでしょう。でもってこの待ち時間は休み時間としてトラドラさんの給料支払い対象にはならないという…ちょっとした物流業界の闇!?
閑話休題。
ここから我が愛車リーフは久喜白岡JCTから東北自動車道に入り、那須高原SAで1回目の休憩&充電。その後白河中央スマートICで高速を降り、国道294号で会津に向かいます。
猪苗代湖の湖南から西側に周り、国道49号に合流するのもつかの間、会津若松の市街地を避けて福島県道33号へ。
途中、普通列車すら通過する謎の磐越西線【堂島駅】
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%82%E5%B3%B6%E9%A7%85
の脇の踏切を通過。湯川南ICから会津縦貫道に入り北上すると会津縦貫道の北の終点・喜多方に到着。
いや、帰ってきましたよ、喜多方の朝ラーに。3月3日以来だけど(笑)
さて、どこに行くか?
友人とは以前、喜多方のあべ食堂(閉店)まこと食堂・游泉・福島屋・壱席参頂(閉店)・あじ庵食堂(移転前)を旅した仲でもあり、友人が奥様と喜多方旅行した際も『いい店ない?』と連絡が来て、うめ八という店を紹介した程喜多方ラーメン情報を共有する仲なので、ここは彼が未訪の店を紹介せねばなるまい!彼は福島ラーメングランプリ殿堂入りの【喜一】を知らなかったので、まずは喜一は確定。超人気店なのに9時開店なので開店までまだまだ時間があるからここは2軒目ね。店の前にポツンと立っている記帳台で予約表への記帳を済ませました。
2軒まわるのならその2軒のテイストの違いも考慮に入れないとね。喜一のテイストはクリーン&旨みたっぷり。雑味を排除して旨さを際立たせるお味が基本。ならもう1件は喜多方には珍しいこってり背脂系にチャレンジしようじゃないの!
朝ラーで背脂というと、パッと思いつくのが一平のじとじとラーメン、ウリナム食堂のノムノム醤油(または塩)。大安食堂や満喜(喜一の店主の息子さんのお店)あたりも背脂系はありますが、当日の木曜日については朝7時開店では無い模様(多分土日の満喜は朝7時開店だった気が…)。ここは有名店一平よりも穴場のウリナムでしょ!ということで1軒目はウリナム食堂を選択。
https://twitter.com/urinamufood?t=Kc9BK-MuD6dYRdPK_9gs6g&s=09
ウリナムという語感で分かる方もいらっしゃるでしょうが、『ウリナム』とは韓国語で『私達の木』という意味だそうです。喜多方ラーメンと韓国伝統調味料の融合をめざしているそうな。でも、ベーシックなラーメンは韓国の唐辛子中心の味付けは一切なく、喜多方ラーメンの基本をリスペクトしながら韓国系風味のラーメンにも挑戦する、レベルの高い喜多方ラーメンが堪能できるお店です。
ワタシが食したのはノムノムこってり塩ラーメン。
塩って美味いとこはすごく美味いんだけど、醤油や味噌といった『その調味料自体が強い旨味(=原材料由来のタンパク質アミノ酸)を持っている』のと違って、他の原材料からどう旨味(=アミノ酸)を引き出すかが肝。ま、アミノ酸がほとばしる岩塩なんてある訳もなく。だからタレ&スープで充分な旨味を出せない店の塩ラーメンは物足りなさを感じるし、味噌みたいな七癖隠す芸当も出来ないので臭みやエグ味もダイレクトに来る可能性がある。
塩が自慢の店は、好みかどうかはともかく出汁のとり方のレベルが高いと思います。
ウリナム食堂も当然…普通の塩ラーメンでも高レベルなのに反則級の臭みの全くない旨みの塊・プチプチ背脂が入るのですから美味いに決まってる!脂の旨みとコクは伊達じゃないッ!
本命の2軒目・喜一は9時開店でまだ間があるため、喜一から200mくらいしか離れていない日産ディーラーで充電をして時間調整。
充電後、満を持して殿堂入り【喜一】にチェックイン。
http://kiichi.co/
ワタシは3月3日以来だけど(^_^;)
この2ヶ月半で値上げ&メニュー見直しがあった模様。今の際限ない材料費高騰・人件費高騰では致し方がないですよね。前回訪問時に醤油ラーメン税込550円を絶賛しましたが、今は税込600円。と言っても都内でこの高レベルの600円ラーメンが存在するのか?いや、喜多方市内でもこりゃ安いレベルですぜ?と感服する次第。
2ヶ月半(訪問時)前に熟成醤油を食べたばかりなので、定番の同じメニューではなく冒険がしやすい(笑)
頼んだのは日本海藻塩ラーメン。
なんじゃこりゃーっ!塩なのに醤油と見紛う程のスープの色の濃さ、そして左上に少量鎮座するは海苔か藻塩製造用の藻か?パッと見で左上の青い海藻?以外に海を感じさせる要素はないのに、めっちゃ磯の味。『海鮮ラーメンお待ちっ!』と言われれば『うん、海鮮美味しーッ!』と素直に言っちゃうレベル。塩と海藻?あと塩ラーメンにしては濃ゆい琥珀色、この要素だけで極上海鮮風味ラーメンになるとは…。Googleで検索しても、以前の藻塩ラーメンにはこの海藻は入ってなかったし、『ほんのり海の香り』とか言っているコメントが多いっぽいので、この春値上げしたことによる磯風味全開にリニューアルなんでしょうか?
いや、これがギャップ萌えなのか?塩なのにあっさり醤油を思わせる琥珀色。なのに迫り来る味は醤油っぽさは微塵もなく上品かつ濃い【磯の味】。こちらの想像を容易く超えてきます。
友人は熟成醤油ラーメンを頼んだのですが、そのベーシックな王道の味に満足したのはもちろん、ワタシの藻塩ラーメンのスープを一口啜ってもらったら、『次回は嫁連れてきて嫁は熟成醤油ラーメン、自分は藻塩ラーメン頼む』ですと。熟成醤油も捨て難いけど藻塩の破壊力にやられて喜一にめちゃハマってるではないですかぁ〜。流石殿堂入りの喜一。
いや、喜多方ラーメンの横綱は坂内食堂とまこと食堂かも知らんけど、両者ともスープが一種類の超絶豪速球なんですよ。それこそ沢村栄治や金田正一のように豪速球とカーブだけで打者を手玉に取れるような。
しかし喜一は塩ラーメンが藻塩と淡麗塩ラーメンの2種、醤油ラーメンも熟成醤油と【昭和の香り】という昔懐かしの喜多方ラーメンを研ぎ澄ませた煮干香るバージョンを準備。更には【熟成味噌ラーメン】、淡麗塩ラーメンに超熟成辛味噌玉をトッピングして、塩ラーメンと辛味噌玉を溶かしたあとで2度美味しい【赤魂】とバリエーションが超豊富。
以前『スープをとことん追い込んで自慢の逸品にできるのは1種類からせいぜい2種類。醤油塩味噌豚骨全てに注力することは出来ない』みたいな話をネット上で聞いたことがあります。
そんなふうに言われる中でも醤油2系統塩2系統、更に味噌と塩+味噌玉という超絶変化球で、具材グレードアップに留まらない変幻自在さを見せる喜一。
ストレートがすごいのはもちろんそれ以外に7色の変化球を操るダルビッシュ有のような存在か?
沢村金田とダルビッシュ、どっちが凄いと言う話ではないし、観光客からすれば次いつ来れるか分からないから味を多数用意されても…ということはあるかもしれないけど、月2、3回行けるような近隣の人からすれば、喜一のメニュー制覇みたいなメニューが多岐にわたるが故の効果もありそうですね。いやー、自分もメニュー制覇したくなりました。
9時開店の喜一を制覇した後は、道の駅喜多の郷で温泉タイム。
http://www.furusatosinkou.co.jp/
高速充電器もあるためワタシも幾度となく利用させて頂いた施設ですが、今回は喜一入店前に充電済ですので、ここは充電による時間制約から解放されて純粋に温泉を楽しみます。
喜多方の最後はお土産ラーメンのチョイス。お友達もお気に入りの【三浦製麺】(ラーメン店としては游泉を経営する製麺所です)は残念ながら休業。
ちょっと調べたら喜多方ラーメン製麺界の雄、曽我製麺の店舗がある!?とりあえず行ってみるしかありません。ちな、曽我製麺は喜多方ラーメン店での麺採用率もトップ、ワタシが大好きなチェーン店【坂内・小法師】にも東京近郊に工場を立ててまで坂内のフランチャイズ化に貢献した喜多方ラーメンブームの縁の下の力持ち的存在です。しかしSAにあるようなお土産似非喜多方ラーメンには麺を提供していない『The喜多方ラーメンスタンダード』のような存在。
やはりあの多加水縮れ麺無くして喜多方ラーメンは名乗れませんから。
たどり着いた曽我製麺さんはスープ10数種・麺3種くらいから自由にチョイスする形の『好きなラーメンつくろうよ』スタイル。面白い!スープの数種類は店舗ブランドを名乗ったもので、それら店舗で販売する箱入り生ラーメンが曽我製麺の掌の上にあることが想像できます。
組み合わせは3×10数種ですから、コンプリートしようと思えばしばらく通いつめる必要がありそうです( ̄▽ ̄)ニヤリッ
さあ、喜多方でのノルマも終え、ここからは旅の後半戦。埼玉へ戻る順路を辿ることになります。
帰り道が来た道の逆走だけではつまらない。友人が【大内宿】に行ったことがないと言うので、立ち寄ることに。
いや、いつ来ても圧巻の風景です。平日木曜のお昼時ということもあり、人もまばら。お店も休みの所が多く閑散としていましたが、それ故に純粋な『昔の原風景』を堪能出来ました(*^^*)
大内宿にもEVの高速充電器がありますので、ここで継ぎ足し充電してからとりあえず国道121号を南進。
更に【道の駅たじま】でお買い物をしつつ継ぎ足し充電。ここからもうちょっと南に下れば福島-栃木県境。日光方面に抜けるか那須方面に抜けるかですが、なかなかいい時間になって参りました。日光方面に行くと高速に乗れるのがかなり先になってしまいますので、ひとまず西那須野塩原インターチェンジを目指してひたすら山下り。
高速に乗る手前に那須千本松牧場という牧場施設
があったので、ここで人間の方の小腹を満たします。写真は撮り忘れてしまったけれど、美味しいソフトクリームを頂きました。
ここからはすぐ高速に入った訳ですが、深夜2時からの強行軍・小腹が満たされた満足感・退屈な高速走行のトリプルパンチで眠いこと眠いこと(^_^;)
初めて自動運転プロパイロットの有難みを実感しました。
あまりの眠気に小一時間で限界。なので佐野サービスエリアで最後の充電とトイレ休憩でリフレッシュ。ここを出たら40分程度で菖蒲パーキングエリアに到着です。
友人との再会、お名残惜しいですが翌日は仕事。ここから小一時間で帰れるワタシより、横浜まで帰る友人の方がもっと大変。
次回を楽しみにして解散致しました。
走行距離は590km、電費は8.4km/kwh。
なかなかにハードな旅でした。