ラーメンブログ、最近臨時増刊多し。
前回取り上げたまこと食堂閉店のニュース、1週間モヤモヤしておりました。『最後に1回食べておくべきではないか』と。
前回のブログでも『喜多方ラーメンブームの火付け役』と簡単に評しましたが、2021年の当ブログや
こんなところで示されている通り、昭和60年にNHK【おはようジャーナル】で喜多方が特集された時に紹介されたのがこのまこと食堂です。
インターネットもなく、月刊誌としての『るるぶ』が創刊2年目という、人々が自由に旅先情報を取得できなかった時代に、NHK全国放送で特集が組まれ、ここから『蔵の街』『ラーメンの街』としての全国的認知度が高まったのです。喜多方ラーメンの元祖は源来軒
ですが、喜多方の知名度を全国区にした立役者は紛れもなくまこと食堂であると勝手に思っています。そして都内でも喜多方のテイストを味わえるように喜多方を身近な存在にしてくれたのが坂内食堂のフランチャイズ【坂内・小法師】。
この辺の喜多方メジャー化の立役者だからまこと食堂・坂内食堂が【横綱】扱いされるのでしょう。
そんなまこと食堂に敬意を示さずにはいられません!
2週間前に喜多方に行ったばかりなのですが、行かないまま閉店だと絶対後悔すると思い、再び喜多方ラーメンに向かうのでした。
多分同じようなことを考えている人はたくさんいるでしょうから、出遅れれば大行列の最後尾に並ぶ羽目になるのは必至。万が一の寝坊に備え、仕事上がりの夕方から移動して前乗り。念には念を入れて会津若松のネットカフェ泊ではなく、喜多方市役所駐車場での車中泊を選択。
市役所裏で0時まで営業している魚喜多というお店で晩酌をしようと思ったものの、この日は貸切。なんてこった!そうこうしているうちに23時を回ってしまい、ほぼほぼ開いてる店はスナックだけに。
仕方がないので翌日に備え日産で車を充電、その間に近くのファミマで夜食と晩酌の買い出し。市役所に車を停め、飯を食いながらウマ娘の日課をこなし、youtubeでナイツの小ボケ漫才を聴きながら就寝…。
と言っても狭い車内でぐっすり寝られる訳もなく、ウトウトしては小一時間で目が覚めての繰り返し。ま、これが最大の『寝坊防止』となるわけで。
5時過ぎにはすっかり目が覚めてしまったので、昨晩と同じコンビニに行って、お手洗いを借りて飲み物を購入。次も昨晩同様充電のおかわり。
昨晩は充電残5%からの充電だったこともあり、1回30分の充電では65%位までしか回復せず。充電をセットしたら30分間の早朝ウォーキング。本当は同じ道を戻るのは癪なんだけど、バイパスに出たら戻る方向に曲がれる道がない!仕方なく歩いて15分経過したところで同じ道を引き返しました。
車に戻ったらいざ開店一時間前のまこと食堂へ。駐車場には既に数台のクルマが。
混んでる時の訪問は避けていたため初めて見た混雑時の注文ルールなのですが、注文書を書いて、列に並んで店員に注文書を渡す形式の様子。
金額のところがくり抜かれているのは、価格変更したため。伝票束の1番下の1枚だけ新単価が書かれてて、束の状態では単価が確認できるんだけど、切り離すと見えなくなる、旧い印刷物をきちんと利用するエコ仕様(笑)
だけど、喜一や他の飲食店のように名前を書いて順番を決めてしまう形式ではなく、皆車の中で待っている。そして車も非地元ナンバーが続々と…新潟 福島 杉並 所沢 大宮 品川 袖ヶ浦 群馬 相模 熊谷(自分)…となんとなく店構えをスマホ撮影してた輩がなんとなく核となり、いつの間にか列が出来始めてる💦
しまった!出遅れた!!車的には3台目だったのに気がついたら10番目くらいになってしもた。ま、ちゃんと食えれば1巡目にならなくてもいいけど。
案の定、自分の前の人から、即座の『次の方どうぞ〜』が無くなり、10分弱の待ち。1巡目が終わってしまったことが伺えます。
暫くの無風状態の後、初期ロットの1名が食べ終わって出てくると間もなく、『次の方どうぞ〜』が開始。
前の人に続いて自分も数分で呼ばれました。
コレよコレ!
朝ラーと昼間際ではスープが違うとか、味ぶれを指摘される事もあるまこと食堂ですが、紛れもなく王道。んまい!煮干と豚骨清湯という喜多方のスタンダードな出汁のとり方のようです(同時に購入したお土産ラーメンの解説書に書いてあったので間違いなし)が、本日は煮干感少なめかな?
ちなみに、そのお土産ラーメンを作ったのがコレ
喜多方ラーメンのお店は高齢化と後継者不足で今後名店がどんどん減ってしまう恐れがあります。ま、一方で若い人たちが新しいお店を立ち上げ、新陳代謝がきちんと機能している側面もありますから、一概に名店の閉店を悪い方向に捉えたくは無いですが、その新しいお店の中から喜多方ラーメンの代名詞と言われる程のお店が出てくるのか?と考えるとなかなか難しいかも。今や喜多方屈指の行列店と化した【喜一】(8月末に訪れた【満喜】店主のお父さんの店。福島県民ラーメン総選挙で2連覇して殿堂入りした名店)だって、福島ローカルでは有名でも、自分のラーメン好き友人たちは知らなかったしね。今はネットで細かい情報まで検索出来ちゃうし、新しい店は今のトレンドを採り入れたりするから、【喜多方ラーメンのスタンダード】を名乗れる新店は現れず、群雄割拠時代になるのではなかろうか?そんなことを考えてしまいました。
食べ終わって支払いの時、『今までありがとうございました』とお礼を言っちゃいました。まこと食堂で食べたのはたったの5回目くらいだけど…。
頻繁に喜多方に行くようになったキッカケの時に食べたのがまこと食堂のラーメンなのです。
2015年9月のシルバーウィークに友人と喜多方旅行に行って、その週の終わりに叔父の訃報を聞き、葬儀に参加。両親も親戚もみな喜多方市の隣、会津坂下町の出身なので、葬儀も会津坂下にて。その時早く着きすぎて、喜多方に立ち寄りまこと食堂のラーメンを食べてから坂下入りしました。その時の写真がコレ
そして1週間に2回喜多方への往復をこなして、『なんだ、そんなに遠くないな』と思ってから、頻繁に喜多方に行くようになったのです。
あれから8年。コロナ禍や往復の道程のマンネリ化・年齢も手伝い、喜多方に行く回数も減りましたが、久々に2週間で2回という強行突破をしてしまいました(笑)
なお、喜多方に行った以上、当然ラーメン1杯で終わることなどなく、余韻を楽しむ間もなく2軒目へ。
2軒目に選んだのはうめ八(うめや)。
SNSでの露出がないようなので、ワタシの喜多方ラーメン研究のバイブル的存在であるブログのリンク貼りますね
一応まこと味を上書きしてしまわないように塩ラーメンを選択。
いやぁー透き通ったスープがほんのり甘いのよ。そして焼豚の脂も甘い。決して砂糖の甘さでは無い(と思う)。
醤油という大豆由来のアミノ酸(有機物)で旨味を上乗せできる調味料と違い、塩は無機物。ニガリがたくさん入った高級な塩だって、ニガリも所詮無機物。塩ラーメンが美味い店というのは、それだけベースの出汁がきっちり出来上がっている証でもあると思います。それが醤油味になると醤油由来の旨味上乗せ、味噌になると味噌の旨味でベース出汁の繊細な旨味は塗り潰し、それに負けない動物性のコクと強い香味野菜(ニンニク生姜など)が味噌ラーメンとしての個性を形づくる…みたいな感覚で自分は捉えています。
小川町に来てまもなくの頃、会社の人に美味しいラーメン屋情報を聞いたのですが、『味噌は美味しい』という条件付が多く『いやそれって出汁ちゃんと取ってねーから味噌の旨味でしかアピール出来ないんじゃねーの?』と。そんなところから、ラーメン店の評価は醤油からと半ば自分に強制している感あり。
あと、家で塩味生ラーメンやると、大抵ガッカリ。というのは旨味によるマスキング効果が少なくなる分、ラーメン店と家庭の圧倒的な違い・『ゆで汁少なさ故の粉臭さ』が出ちゃうんですよ。家庭では数十リットルの湯が沸騰した寸胴を用意することなど出来ません。せいぜい5~6リットルの鍋がいいところでしょう。 しかしそれだと麺4人分茹でると茹で汁が小麦由来のとろみがついちゃうくらいに白濁して、湯切りをしても粉臭さがスープに移っちゃうんですよね〜。かと言って麺を水で洗い流すと冷めてしまうからアツアツのラーメンにならないし、湯切りした麺を1度電気ポットのお湯で流すくらいしか対策が思い浮かばない。だから家では生の塩ラーメンは作らない。家の貧弱な装備で生ラーメンをやるなら味噌が一番無難だと思います。
閑話休題。
ともかく塩ラーメンが推しになるラーメン店は旨さ間違いなしと思っておりやす。
いやはや、もうすぐ52歳になろうと言うのに朝ラー×2杯・昼飯抜きって、悪い食生活の見本だなぁwww。
まこと食堂さん、本当に今までありがとうございました!m(_ _)m